ガジェットと岩とカバンと海外と

物欲まみれの浪費の日記

【海外生活】電子書籍のすゝめ【Kindle with Galaxy Note 9】

「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」

 

と言えり

 

人は平等だと解釈されている福沢諭吉の「学問のすゝめ」ですが、これは福沢諭吉がアメリカに留学した際に見た「独立宣言」の冒頭、They say, “Heaven did not create a man above or below another man.”を翻訳して引用しただけです。

 

まるで福沢諭吉が考えた名言のように扱われていますが、これを考えたのはアメリカ人です。それがジェファーソンだったのかは知りません。

 

さて本題、

 

「おれは 100万回も 電子書籍を嫌いって言ったんだぜ」

 

どうも、電子書籍否定派で有名なスズキです。

 

ですが、Kindleを2か月ほど前から使い始めました。謀反。

なぜ変わったのか、何が良いのかということを、電子書籍否定派の視点から書いていこうと思います。

 

注意:今回は7700文字、隅から隅まで自分勝手にぺらぺらとぺらぺらしたものを書いているだけです。

 

以下メニュー

 

プロローグ

私、実は小中高と超ド級のアホでして、勉強はしないは本は読まないはで当然のごとくクラスで最下位争いをしていました。

 

ちなみに、最盛期は幼稚園年長さんのころです。電車の車種がたくさん載っているポスターを全部覚え、一部分を見ただけで車種が当てられるという特殊能力を獲得後、6歳でシャーロックホームズを読破。

 

まさか神童?

 

いいえ、それが最後の読書でした。

 

そして超ド級のアホが誕生。エスカレーター式のおかげで大学へ。

もし公立高校だったら今頃は下人街道まっしぐら。

 

しかし、大学生時代に良い友人と良い教授に恵まれ、人生で初めて「勉強」をして、楽しいと思いました。

 

義務教育の丸覚え教育が肌に合わなかったんでしょうね。

 

今は、本を読むことが好き、というか知識を付けるのが好き、考えるのが好きなので、小説はほとんど読まず大学の延長線上で学術書を主に読んでいます。それ以外、あまり興味がないです。

 

そんなこんなで、海外生活をするにあたって10冊くらい本を厳選して持ってきました。なにせ、家にある本を全部持って来ようと思ったら送料が5万を超えるので。

 

持ってきたのは学術書じゃないけど資料として面白いチェッリーニ自伝から、読むのに一生かかりそうなハイデガーまで。

 

ハイデガーを読み終わるなんてまだまだ先ですが、それでもほかの本を読みたくなる。

 

そこで、電子書籍の出番かと思いきや、せっかく哲学の国ドイツに来ているのだから原文でウェーバーを、カッシーラーを、アーレントを、ベンヤミンを読んでみようと奮闘していたわけです。

しかも、日本語訳されていないようなカップやヴィンケルマンの本なんかも出版されている。

 

そんなにドイツ語の能力が高いわけではないのですが、意外と時間をかければ何とかなるもので読めないことは無かったのです。

 

しかし、母国語で学問をするのが一番いいとある教授は言っていました。

 

確かに、それは日々痛感していました。日本語で書かれている、または翻訳されている学術書は日々使っている日本語とはまた別の日本語のようで、読みにくいことが多々あります。

しかし、慣れると細かなところまで目がいくようになり、理解ができるようになります。

 

が、ドイツ語で読んでいるとき、あるいは英語で読んでいるときはそうもいきません。

 

時間をかけても細かなニュアンスまで完全に把握できないもどかしさも相まって、やはり日本語で本を読もうと思い立ったのが電子書籍生活の始まりでした。

 

第一章 電子書籍否定ー尊紙攘電ー

 

紙を尊び、電子を攘う。

 

私は、長らく電子書籍否定派でした。この章では、なぜ私が電子書籍否定派になり、尊紙攘電運動に加担する攘電志士になったのかということをお話しします。

 

先に、電子書籍の嫌いなところをまとめておくと、

 

・集中できない

・そもそもほしい本が売ってない

・線が引けない、付箋が貼れない、すぐに飛びたいページに飛べない(厳密には可能だが)

・そもそも読むデバイスがない

・「借りている」という感覚が拭いきれない

 

 

というところです。これらの点が目についていたので排外主義的に電子書籍を否定していました。

 

それはまるで、活動をしない凡人のようでした。

 

第一節 集中力の持続不可能性

電子書籍のデバイスは主に電子書籍リーダー、スマホ、タブレットの三つに分かれると思います。

その中で、スマホ、タブレットは文字を読んでいると目が疲れてくる。それが集中力の欠如につながるわけです。

 

しかし、電子書籍リーダーの進歩は目覚ましいもので、Kindle Paper Whiteは質感が本当の紙のよう、とまではいきませんが明らかに疲労度合いが違う。

 

いっそのこと買ってみようかと思いましたが、これに8000円使うならばもう一冊本が買えるな、と思うこと数年、いまだに買っていません。

 

そもそも、新しいデバイスを用意し持ち運ぶのが面倒という点もあります。

 

私は、出かけるときは手ぶら派で、財布、携帯、イヤホン、鍵、文庫本をコートのポケットに突っ込んで出かけます。

 

Kindle Paper Whiteは明らかにポケットに入らない大きさなのではという懸念もあり、買うのを見送っていました。

 

第二節 商品の欠如

私はKindle以外を知らないので、主にKindleについて言及しますが、バリエーションは正直言って不満です。

 

先述の通り、私は学術書しか読まないのでその観点からの意見になりますが。

 

これはAmazonで売る際にかかるサービス料や学術系出版社がまだまだ電子書籍に後ろ向きなこと、私のような電子書籍否定派が学問の世界の大多数を占めていること、などいろいろな要素が相まって引き起こされている現象ではあります。

 

現時点で、興味をそそられる本を電子書籍化してくれているのは岩波と光文社古典新訳文庫くらいです。

 

第三節 利便性

私は、本に鉛筆で線を引き、さらに重要なページには付箋を貼ります。また、各ページを簡単にまとめるためにポストイットを貼ったりもします。

 

が、電子書籍ではそれができない。

 

もっと正確に言えば、紙の本のように行えない。

 

線を引くのはそれが重要な部分であるからという事と同時に、線を引きながらその部分を反芻することで、頭の中に入れているのです。

 

しかし、デバイス状で線を引こうと思ったら、線を引く部分が指で隠れる、または線を引く速度が自分の読む速度に応答しない、などの問題が出てきます。

 

付箋も同様で、メモはできるが紙のように自由に書けない。

 

こうした点でも、読めはするものの深く理解ができない。

 

それが、電子書籍が嫌いな一つの理由でもありました。

 

第四節 読書媒体の不所持

一番個人的な理由ですが、私は長らくスマホがiPhone SEという小さいものでした。

 

小さいということに不満はなく、より身軽に外出できるいい相棒でした。

 

しかし、これで本を読むことができるかといわれれば、可能である、が、読みたくない。

 

私は昔、iPod Classicが音楽機能だけしかもっていなかったころ、それを改造して、pdfを閲覧できるようにし外で漫画を読んでいました。

 

音楽機能だけという制約をかけられたiPod Classic。その制約がむしろ私を改造に駆り立てました。

 

そして、漫画を表示できた時の感動を言葉にすることができようか。

 

iPhone SEで電子書籍を読むことは、制約に対面した時の気持ちを思い出させてくれました。

 

ただし、今回はどうしようもない。漫画は読めるが本は読めない。

 

第五節 「借りている」という感覚

 モノを買う、ということは、所有権を買うということとほぼ同義です。

 

が、電子書籍の所有権は完全に自身に付与されるわけではないのです。付与されるのは「読む権利」です。たぶん。

 

なぜかというと、もしAmazonがすぐにKindleのサービスを停止したら、その時点で買った本は読めなくなります。

 

これが実際に起こったのが2012年から2014年までという短い期間サービスを提供していた「ヤマダイーブック」です。

 

大抵の電子書籍サービスは、サービス終了すると新たにほかのサービスに引き継ぐか、購入分の金額をポイントで返すかなどの処置をしますが、当初、ヤマダ電機はそれを全くといっていいほどしませんでした。

 

結局、メディアなどで批判され完全はされましたが、一貫してその態度を取っていたらサービス終了が直接、「本の消失」ということになってしまいます。

 

私は、死ぬまで今ある本を読みたい。

 

電子書籍はそもそも何を買っているのか、という話になります。

 

本を買えば、本は私の手許にある。燃えない限り、破らない限り、捨てない限り、私の手許にある。そして、それはいつでも読むことができる。数年後、数十年後でも読むことができる。死ぬまで本は耐久する。

 

本は物質としてそこにある。

 

しかし、電子書籍はどうだろうか。サービスが終了したら本は消える。

サービス引継ぎというものは?数十年後は時代が変わる。間違いなく、電子書籍が時代遅れの産物になる。企業はつぶれる。

 

そうなったとき、私の本はどこに行くのか。

 

結局0と1の集合体でしかなかった

 

第二章 Galaxy noteという存在

こうして、長らく電子書籍否定派だったわけですがGalaxy Note9を買ってから電子書籍を使い始めてみました。

 

そして、これが思ったよりも快適に使えるのです。

 

Galaxy Note9の主な機能についてはこちらをご覧ください。

 

www.suzuki3.net

 

電子書籍を読むうえで快適な理由としては

 

・画面がでかい

・ペンが使える

 

という二点に限ります。

 

デバイスを変えたからといってKindleの本のバリエーションが増えるわけでもないのですが、少なからず電子書籍を利用して本を読むようになりました。

 

友と敵の範囲が変わったわけです。

 

また、実際に使ってみて便利な点も見出すことができたので、電子書籍否定派のみなさんに報告します。

 

第一節 画面

Galaxy Note9のディスプレイの縦の長さは、文庫本の縦の長さと同じ。

 

なので、読んでいてそこまで違和感がないです。

 

また、ナイトモードで読むとディスプレイのギラギラ感がなくなり、快適に読むことができます。

 

そして、あくまでもスマホなので電子書籍用の端末を持ち歩く必要もない。

移動時間にさっと取り出してすぐ読める。

 

まさに、一人二役という感じで活躍してくれています。

 

また、端末の重さも許容範囲で、立った体勢で1-2時間は読める。

 

さらに言うと、電池切れの問題があると思われますが、電車で移動中の2-3時間ずっと読みっぱなしでも帰るころには30パーは残っています。

 

なので、電池切れの心配も少ないでしょう。

 

第二節 ペンが使える

 電子書籍の悪いところに、線を引くときに自分の指で線を引いている場所が見えないという様に書きましたが、それはペンを使うことで解決しました。

 

非常に快適な線引き生活を送っています。

 

本音を言えば、ハイライトペンみたいなのではなく実際に線を引ければよかったのですが。

 

 また、ペンの使い道としてはこれくらいしかありません。

 

第三章 海外在住者/元・本嫌い視点からの利点

 電子書籍を利用し始めてから、様々な利点に気が付くことができました。

 

それは

・海外でも日本の本が読める

・引っ越しが楽

・セールがある

・様々なジャンルを見ることができる

です。

 

第一節 母国語の本

 やはり、海外にいると母国語の本は恋しくなります。

 

子供のころ、数年海外で生活していた時には日本語の本屋がありました。しかし、その値段は運搬費が上乗せされているため、日本で買うよりも3倍くらい高かった気がします。

 

漫画の単行本が約1200-1500円とか。

 

現在住んでいるところにも日本語の本を売っている場所があるみたいですが、その記憶から推測するにおそらく高いので行っていません。

 

ラインナップも少なそうですし。

 

そんなこんなで半ばあきらめていたわけですが、Kindleを使い始めてまた読めるようになりました。

 

ほとんどが新書ですけど・・・。

 

第二節 引っ越しが楽

海外に住んでいると引っ越しの嵐です。

 

なので、荷物はなるべく削減したほうがいい(私が言うな)

 

本を削減したくありませんが、重いし嵩張るという事でどうしても負担になります。

 

しかし、電子書籍は所詮データ。

 

第三節 セールがある

Kindleはたびたびセールをします。

 

日替わりセールだったり、月替わりセールだったり、突然始まるセールだったり。

 

そのタイミングで買えると、紙の本を買うよりも安く買えます。

 

正直に言うと、Amazonで中古本を買ったほうが安いですが。

 

第四節 本を開く精神的な抵抗が低い

過去の私みたいな本が嫌いな人は、本をとって開くまでが億劫になりますよね。

とくに、分厚い本だと読んでも読んでもまだこんなにあるのかと気が滅入ります。

 

しかし、電子書籍ならば本の厚みは感じません。

本を開くのも、SNSを開くのと同じ要領で、ワンタップで開きます。

 

これなら、精神的な壁が低いと思いませんか?

 

第五章 電子書籍否定派の立場から

一番の発見はこれです。

 

Amazonで本を買っているときは

特定の本を調べる→買う

という流れでした。

 

そのプロセスの中で関係のない本は除外され、「あなたにお勧め」にも全く興味を示すことがありませんでした。

 

しかし、月替わりセールのページを見ていると、今まで興味のなかった分野や、昔興味があったが忘れていた分野などの本を再発見することができることに気が付きました。

 

例えば、今まで興味のなかった数学に関する本、昔は興味のあった宇宙開発に関する本。

 

大学生のころは見向きもしないようなジャンルの本は、意外と私に刺激をくれます。

 

数学の理論を勉強してみると好きなジャンルと全く他人ではない事に気が付いた。

やはり、古代ギリシャの音楽家/音階学者は同時に数学者だったんだ、と確信できた。

 

宇宙開発に携わっている人が執筆した本を読むと、今の時代がひとつの節目だと実感できる。

スプートニクが発射されたのが1957年。

ガガーリンが人類初の大気圏突破を果たしたのが1961年。

アームストロングが月に降り立ったのが1969年。

その後、冷戦時代の熾烈な宇宙開発競争の結果、人類の宇宙開発技術は飛躍的に発展しました。

 

そして、近年ではSpaceXなどの民間のプロジェクトが始動。

2020年には多くのイベントが目白押し。

 

ますます宇宙を「開拓」するにつれて、人々の考えも変わっていきます。

 

生命倫理ではクローン技術について盛んに議論が行われているように、未来の宇宙倫理や宇宙哲学はどうなるのか。

 

宇宙がより身近になるにつれて、人々の思考はどう変わるのか。

 

宇宙規模で考えると人類の一生は瞬きよりも短いからといってニヒリズム的に生きるのか。

または、今ではわからないような「何か」について思考するのか。

 

「越境する知」みたいな大層なものではない、矮小な私の知的好奇心をそそられます。

 

実際の本屋に行くとき、私は一目散に目当ての棚に向かうので、こういうこともなかったな、と思います。

 

これがセールの魔力なのか。

欲しいという衝動が出てくればワンクリックで購入、そしてすぐ読める。

 

あぁ、金。

 

第六章 だがしかし

私が電子書籍を嫌いだった点は

・集中できない

・そもそもほしい本が売ってない

・線が引けない、付箋が貼れない、すぐに飛びたいページに飛べない(厳密には可能だが)

・そもそも読むデバイスがない

・「借りている」という感覚が拭いきれない

 

ということでした。

 

Galaxy Note9との出会いによってデバイス関連の問題や線が引けないという問題は解決しました。

 

しかし、最も重要な二点が依然として鎮座している。

 

・そもそもほしい本が売ってない

・「借りている」という感覚が拭いきれない

 

この二つ。

 

第一節 ラインナップに関する問題

正直に言うと、Kindleストアに売っている本の8割が粗末なものです。

 

様々なジャンルに簡単に触れることができて、確かに知的好奇心を掻き立てられる本もありますが、哲学を騙る自己啓発本、実業家の自慢本、経営ハウツー本、心理学と称した似非心理学コミュニケーション能力向上本、仕事の仕方解説本、政治学系新書などは粗末なものです。

 

「自己啓発」なのに、結局「自己」ではなく「他者」の言葉に盲目的に突き動かされている、または突き動かそうとするという矛盾。

本当の「啓発」は問題を投げかけることです。常識をぐらつかせ、放置することです。

その中で、「自己」が何かを見つける過程が「自己啓発」なのではと思います。

 

電子データでなければ、火にあぶって華氏451度まで温度を上昇させているところでした。

 

こういうことに気が付けただけでも買った甲斐があったということか…?

 

第二節 借りている感覚

問題はこれです。

 

PDFファイルで売ってくれればと思いましたが、それでは誰でも共有できてしまう。

 

紙の本のような貸し借りではなく、ネットの海に投げ込まれ、際限なく拡散されてしまう。

「それにしても、ネットは広大だわ」

 

それでは出版社も著者もたまったものではない。

 

かといって、サービス終了したら本が消えてしまう今の現状は単なる「レンタル」だという感覚しかない。

 

なので、本当に欲しい本を電子書籍で買うのをためらってしまう。

 

そうすると、日本に帰ってから紙で買うか、という結論に至って本当に読みたい本を読めない。

 

結果、買う本は心の中ではどーでもいいと思っているようなものばかり。

 

電子書籍で買って、良かったから紙の本で買う、なんてことをしていたら実質価格が二倍。

 

Unlimitedはさらにラインナップが少ない?

 

難しいところです。

 

終章 結論

結局、私が電子書籍について感じているところは、

 

海外生活には必要だが、日本にいたら使わない

 

私は一生海外に居座ろうという気は全くなく、むしろしっかり学び、さっさと帰り、何かしら母国に貢献したいと思っているので必ず日本に帰ります。

 

したがって、わざわざKindle端末を買ってまでして電子書籍を利用しようとは全く思っていません。

 

なので、今回紹介したGalaxy Note9などの大画面スマホとKindleの組み合わせがちょうどいい。

ジャケットにジーンズのような感覚。

 

要は、手軽ということです。

 

最後に、『学問のすゝめ』の一文を紹介します。

 

「人は生れながらにして貴賤貧富の別なし。唯學問を勤て物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無學なる者は貧人となり下人となるなり。」

 

本は、読まないよりは圧倒的に読むほうがいいと思っています。どんな粗末な本でも読まないよりは良い。

 

知れば知るほど、考えれば考えるほどこの世界は面白くなると思っています。

 

どんな粗末な本でも、こんなパロディまみれの記事よりはマシ。

 

では、本読んできます。

 

暇があったら読んでいる本の紹介を軽くしましょうかね。